2014年4月24日午後3時半ごろのことだった。雑木林に隣接する民家のガレージあたりで何やらカラスたちが騒がしい。いつものカラス同士の喧嘩、と思いつつもガレージに近寄って中をのぞきこんでみると、駐車されている白い小型車脇の地面にオオタカ。ガレージの屋根の方を見上げて、眼前の観察者には目もくれない。
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突然、オオタカが飛び退いた。一体何が起こったのか。
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カラスがオオタカめがけて体当たりしてきたのだった。
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着地したオオタカ。その正面にカラスも舞い降り、低い姿勢でオオタカを威嚇する。対峙する2羽。
カラスは、このあたりでよく見かけるハシボソガラスではなくハシブトガラスだ。ハシボソガラスよりも気性が荒い。普段のカーカーという鳴き声ではなく、グエ、グエと低く、唸るような声で凄みをきかせる。
オオタカは、カラスから片時も目を離さない。カラスの動きを冷静に読み取ろうとしているかのようだ。もしも、カラスの嘴で刺されたら致命傷になりかねない。
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次の瞬間、再びカラスがオオタカめがけて飛びかかる。バシッと羽があたる音。
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地面に降りるオオタカ。
カラスはそのまま大きく羽ばたいて方向転換、再度オオタカに向かって急降下。
オオタカは、後ずさりしてカラスの攻撃をかわす。
ガレージの上にはもう一羽ハシブトガラス。羽をバタつかせたり、鳴き声をあげて仲間を加勢する。
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攻撃を仕掛けるのは専らカラスで、オオタカは、防戦一方に見える。このうるさいカラスたちが一刻も早くこの場から立ち去ってくれて、のんびりくつろぎたいと思っているように見える。
そこで、オオタカは、小さく羽ばたいて真上に突き出たガレージ屋根の梁の上に移動。
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ところが、今度は屋根の上にいたガラスが攻撃を仕掛けてきた。
オオタカは、仕方なくガレージ奥のサザンカの植え込みの中に身を隠す。
しかし、なおも攻撃の手を緩めないカラスは、サザンカの茂みの上に急上昇すると、次の瞬間オオタカめがけて茂みの中にダイブした。茂みの中ではオオタカとても身のかわしようがない。羽をバタつかせてカラスの嘴から逃れる。
カラスは、茂みに飛び込んでオオタカに体当たりを繰り返す。
オオタカは、とうとう茂みから飛び出すと、そのまま羽ばたいて丘陵地の方向へ遠ざかって行った。
2羽のカラスもすぐさまオオタカを追った。その追撃はオオタカとカラスが空のかなたに消えるまで執拗につづいた。
カラスとオオタカは、体の大きさではほぼ互角だが、もしも、オオタカがその気になったらカラスなどはひとたまりもない。特に子育て時期のカラスにとってオオタカは最大の脅威となる。そこで、親カラスは、なわばりに侵入してきたオオタカを執拗に排除して雛の安全を確保しようとする。オオタカにとっても、カラスにとっても命がけの日々が続く。
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